過去に学習塾の経営を行っていた経験がある者です。
私は、小・中・高の生徒を対象とした学習塾を経営していましたが、受験に関して思うことは、「目的を明確にすること」が何よりも大切だと思います。
特に高校受験を行う中学3年生は、自分の学力や高校でのビジョンをもたず、「仲が良い友達が行くから」「校則がゆるいから」「かっこいい人、可愛い人が多いから」という理由をよく聞きました。
反対に中学受験を行う小学生の方が「○○中学校にはこういった部分を伸ばせる授業があるから」と目的が明確な子が多かったです。
もちろん、中学受験は親御さんが関わっていることが多いことも理由です。
「一緒にオープンキャンパスに行ってみた」「親に勧められた」ということもよくあります。
しかし、ポイントの一つはここなのです。「親」です。
中学校にまで子どもが大きくなると、子どもに任せる親御さんもいらっしゃいますが、子どもによっては自分では決める決断力が無い子が沢山います。
だから理由があいまいなのです。
思春期で難しい年頃で、子ども自身も親御さんとどのように関わって良いか迷う時期だと思います。
だからこそ、私は塾の立場を考えました。
子どもたちの本音や親への気持ちや受験への不安や高校への希望など、子どもの根本的なところに向き合うことに時間をかけました。
一度の会話で分かりきれるわけもなく、何度も何時間も子どもたちと向き合い、自習学習に呼び、悩みなどを聞ける塾を講師と共に目指しました。
そうすることで、「なりたい自分」「克服したい自分」が見えてきます。
そして、長所・短所を見つめた上で、高校が向いているのか「目的」「目標」考えてもらいます。
時には、その高校に進学した生徒に話をしてもらうこともありました。実際の高校生活が分かるからです。
そのように、子どものに向き合う人が現代少なくなってきているのではないかと思います。
子どもたちが自分に迷いながら成長していく節目に、親や大人が少しの力を貸してあげることで、子どもたちは明るい未来が見えてくるのではないかと考えています。
受験するならば、もちろん合格が良いのですが、不合格であっても子どもたちがチャレンジして良かったと思えるような経験になってもらえればと思います。